なんで筋肉が攣ってしまうのか?こむら返りの対処法と予防法

脚がつると、急激に動けなってしまうほどの痛みが襲ってきます。

若い人では激しい運動中や運動後に、中年以降は夜間に筋肉の痙攣を経験することが多いようです。

意志とは関係なく筋肉が急激に収縮し、緊張した状態が持続し強い痛みを伴う状態で、医学的には「有痛性筋痙攣」と言います。

脚が攣ってしまうと、強い痛みが数分間持続することもあります。そのような痛みが繰り返し襲ってくるとしたらつらいですよね。

筋収縮には手足を動かすために意識的に行う随意収縮と、姿勢の調節など意識しなくても行っている不随意収縮があります。

食事をしたり、着替えたり、歩いたりするときなど、日常の生活において体を動かす時に筋肉は随意収縮と不随意収縮を絶妙なタイミングと強度で働いています。

このように、筋肉が絶妙なタイミングで働くためには、筋肉の電解質バランスが保たれていて、神経系のコントロールが適切に行われていることが必要です。

何らかの原因で電解質バランスの崩れ、筋肉の制御に誤作動が生じたときに、筋肉が攣ってしまいます。

目次

目次

筋肉が攣りやすくなる原因と対策

 脱水症とミネラルバランスの異常

 疲労と運動不足

 冷え・血行不良

 病気・薬の副作用

筋肉が攣ったときの応急処置

まとめ

筋肉が攣りやすくなる原因と対策

脱水症とミネラルバランスの異常

筋肉の働きと深く関係している電解質は、主にカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなど血液中にあるミネラルイオンのことです。

梅雨から夏場の高温多湿の時期や運動中には、水分やミネラルの排出が多くなります。睡眠中にもコップ1~2杯程度の汗をかきます。水分や電解質の補給も行えないため水分やミネラルの不足が起こる危険性があります。また、消化不良で下痢の際、お酒やコーヒーの摂り過ぎた時にも脱水が起こりやすいため注意が必要です。

水分や電解質の摂取量と電解質の排出量のバランスが崩れると、体内のミネラルのバランスが崩れ、神経から筋肉への信号乱れて制御がうまくできなくなります。すると脚の筋肉は硬直しやすくなり、痙攣を起こしやすくなるのです。

ミネラルは体の中で作り出すことが出来ません。ミネラルのバランスを整えるためには、バランスの良い食事をとることが基本です。カルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムなどはどれも筋肉の収縮や神経の伝達機能に関連する大切な栄養素なので、日頃から栄養バランスのいい食事を摂ることが重要です。

カルシウムは、乳製品や魚介類に、マグネシウムは豆類やナッツ類に多く含まれます。

カリウムは野菜類や豆類、果物に多く含まれますが、水溶性のためや加熱や調理法によって含有量が減少しやすいので注意が必要です。

水分補給は、喉が渇く前にこまめに摂取することがポイントです。水やお茶を飲んでいるから大丈夫と言われる方がおられますが、暑さや運動時などで発汗量が多いと、汗からミネラルも大量に排出されてしまいます。そのような場合には、お茶や水だけでなく経口補水液OS1(大塚製薬工場)やスポーツ飲料でミネラルの補給を行うことが重要です。ミネラルの量はOS1の方が多く含まれているため、発汗量の多い時や、筋肉の痙攣にお悩みの時にはスポーツ飲料よりもOS1の方が良いかもしれません。糖質が気になる方は、糖質の代謝に必要なビタミンB1と一緒に摂るとよいでしょう。

6月、7月ごろから脚が攣ることがおおくなった方は、気づかないうちに汗をかいて体内の電解質が少なくなっている可能性がありますのでご注意ください。

夜間に脚がつってしまう方はOS1,スポーツ飲料を寝る前に常温または少し温めて摂取することもお勧めです。

※OS1について詳しくはこちらから(OS1公式ホームページ

疲労と運動不足

筋肉を激しく使う運動ではカルシウムやナトリウムなどのミネラルが急速に消費されます。

運動不足や加齢などで筋肉量が減少(筋委縮)すると、筋肉の毛細血管が減り、筋肉への血流量が減少するため、筋肉への栄養の補給と老廃物の回収能力が低下します。そのため日常生活活動などの軽い運動でも同様に筋肉が疲労し、ミネラルバランスが崩れ筋肉が痙攣しやすくなります。

運動を行う際には、スポーツ飲料をこまめに摂取することで水分、ミネラルを補給する推奨されます。筋肉による消費だけでなく、運動中は発汗での体内のミネラルの排出も増加します。そのため、運動前後だけではなく、運動中にもこまめに摂取することで体内のミネラルの安定を図ります。

日ごろから運動を続けると、筋肉の量や筋肉に栄養を補給する毛細血管を増やすことができます。

ウォーキングやスクワット、立位での踵の上げ下げの運動などがお勧めです。

①つま先を外側に向けて両足を肩幅より少し大きめにに開いて立ちます。

②つま先の方向に合わせて膝を開いてゆっくりと曲げます。この時、横から見ると踵、股関節、肩が一直線上になるように気を付けてください。

③開いた脚を閉じるよう意識して膝の伸ばします。この時、お尻にも力が入っていることを確認してください。

①スクワットと同様につま先を齟齬側に向けて両足を肩幅より少し大きめに開いて立ちます。

②ふくらはぎに力を入れてかかとを持ち上げます。

③ふくらはぎの力を抜き、かかとを床に下ろします。

スクワット、かかと上げともに10回を1セットとして1日1回から始め、2~3回程度を目標に行ってください。

筋肉の量が増えれば筋力が向上するため運動負荷に対する余裕ができ疲労しにくくなります。血液の循環量が増えれば電解質の補給、老廃物の回収能力が高まるため、運動への耐久性が高まります。

激しい運動を行う前には、ウォーミングアップをしっかり行って血液循環を良くしておくことが重要です。ウォーミングアップを行うことで体を温めて、毛細血管を開いて、筋肉への栄養補給、老廃物の回収の機能を高め、筋肉のミネラルバランスの崩れを予防することが出来ます。

運動後にはゆっくりとストレッチングやマッサージを行うことが推奨されます。運動負荷により筋肉が硬くなると、局所的に血液の循環が阻害されます。そのままにしておくと、夜間に脚が攣ったり、筋肉の損傷が起きやすくなったりすることがあります。そのためストレッチングやマッサージによって筋肉の循環を回復しておくことで疲労を蓄積しないように注意して下さい。

冷え・血行不良

体が冷えると毛細血管が収縮して血流が阻害されるため、筋肉への影響補給・老廃物の回収が滞ってしまいます。

冬場は体が冷えやすく、夏場でも汗をかいた後やクーラーの使用でも体が冷えやすいため注意が必要です。

ふくらはぎは全身の血行を巡らせる大切な役割を持っています。デスクワーク中心の方は座っている時間が高いためふくらはぎのポンプ作用が働きません。さらに、部屋が寒いと更なる血流の低下が懸念されます。

何らかの原因で浮腫が強い場合も血行不良が起こっていますし、圧迫の強い着衣でも血流を阻害します。

妊娠中は子宮により下肢への血管が圧迫されているため浮腫みやすく、筋肉への血行も低下しているため脚がつりやすくなります。

冷え対策には、まずは室温の設定に気を付けて下さい。就寝時やじっと座っているときには気づかないうちに体が冷えてしまいます。快適な温度は人によって違いますが、夏場はクーラーを強くし過ぎず、冬場は足元の保温をするとよいでしょう。就寝時のパジャマは長ズボンや柔らかいレッグウォーマーを着用すると血流を阻害せずに脚の冷えを防止できます。入浴はシャワーで済ますと言う方も多いようですが、シャワーでは体を芯から温めることはできません。熱すぎないお湯(38℃前後)でゆっくりと浴槽につかると毛細血管が拡張して血行が良くなり、体を芯から温めることが出来ます。また、筋肉にたまった老廃物を回収することも出来るため疲労回復にも効果的です。

脚の浮腫みが強い場合の対策としては、少しの距離でもよいのでこまめに歩くことです。じっと座っていると血流が低下して浮腫む原因になります。浮腫みが強いと冷えの原因になるため、歩くことでふくらはぎのポンプ作用を働かせてください。歩くのが難しい場合は、足首の運動(つま先の上げ下げの運動)でもある程度効果が得られるでしょう。

病気・薬の副作用

筋肉が攣ると痛みが強くつらいものですが、基本的には病気ではありません。

筋肉の痙攣は、何らかの原因で体内のミネラルバランスが崩れたときに起こりますが、病気の症状や薬の副作用として起こっている場合もあります。

可能性がある疾患としては、糖尿病、肝機能障害、腎不全などの内科疾患、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの神経疾患、動脈硬化や甲状腺機能障害などがあります。

薬の副作用として考えられるのは高血圧の薬、高脂血症の薬、抗がん剤、喘息の薬、利尿剤、ホルモン剤などがあります。

自分でできる対策をしても筋肉の痙攣が治まらない場合は、病院で相談されることをお勧めします。

筋肉が攣ったときの応急処置

焦らずに体の力を抜いて、攣った筋肉をゆっくり伸ばしストレッチングを行ってください。ふくらはぎが攣った場合、つま先が下がりますが、筋肉を伸ばすためにはその逆の動きを行います。ふくらはぎの場合は、つま先を手前に引き寄せて痙攣が治まるまでゆっくりとふくらはぎの筋肉を伸ばします。

痙攣は体のどの筋肉でも起こる可能性があります。その場合にも逆の動きして攣った筋肉のストレッチを行います。

まとめ

今まで説明してきた通り、筋肉が攣る原因は、筋肉の働きをコントロールするために必要な電解質のバランスが崩れることにあります。

筋肉が攣らずに正常に働くためには、筋肉に必要な電解質が常に過不足なく供給されていて、老廃物が回収されていることが必要です。

筋肉が攣りやすくなる原因

  • 体内の電解質や水分が不足している場合
  • 筋肉に疲労がたまり凝ってその部分への血流が低下した場合
  • 運動不足で末梢血管が少なくなっている場合
  • 冷えや浮腫みで血流が障害されている場合

予防方法

  • バランスの良い食事や水分補給(スポーツ飲料、OS1など)
  • 体のメンテナンス:ストレッチングやマッサージ
  • 日常的に運動を行う
  • 冷え予防

この記事を書いた人

kayano
整体&ボディケアKAIZENの代表、整体師。
昭和50年生まれの蟹座、血液型はおおざっぱで時間にルース、でも好きな事にはとことんのめり込むO型です。
20年間、理学療法士として大学病院、整形外科クリニックなど医療の現場で経験を積んできました。
現在、津幡の駅前で整体店を営んでおります。
お客様に笑顔で喜びを感じた生活をしていただきたい、お客様が求める最高のサービスを提供していきたいと思っています。

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